レック 〔wreck〕 とは・・・
「wreck」とは一般的に「難破したもの」という意味ですが、辞書によると、他には「破壊されたもの、残骸、難破船の漂流物」、または「落ちぶれた人、廃人」などという意味もあります。

英語では、難破船を「shipwreck」と言うことから考えると、「wreck」とは単に船だけを指すものでないことが分かります。しかし、いずれにしても「朽ちた状態、壊れた状態」の物を指すイメージがあるらしいです。

日本のダイビングシーンではあまり「shipwreck」とは言わないですが、アメリカ人ダイバーなどは「shipwreck」を盛んに使います。私たち日本人にとって「wreck」=「沈船」のイメージが強いですが、彼らは「wreck」と「shipwreck」を明確に使い分けているようです。

ちなみに、「sunken object」とは「陸上にあったものが何かの理由で水中に沈んだもの」という意味であり、沈船はモチロンのこと、飛行機、車などの乗り物系、ひいては建物でもよいのです。
レック・ダイビングの魅力
私たちダイバーにとって「レック・ダイビング」は、やはり「沈船に潜る」というのがポピュラーです。では、「沈船に潜る」というのはどういうことなのか?

「レック・ダイビング」の大きな特徴は、まずそれが人の手から成る建造物であること。それから、大きな船体を回ったり、一枚が人の背丈ほどもある大きなスクリューに触れたりと、船として航行している時には見ることができない部分を間近に見られること。船内に入り、船の構造や積荷に至るまで、さまざまな探索が可能であること。そして、ソフトコーラルやサンゴに彩られ、美しく変貌した沈船を棲み家にしている数多くの魚たちが見られること。それらはまた、「レック・ダイビング」の魅力とも言えます。

沈船には「沈めた」ものと「沈んだ」ものがあります。前者は古くなった漁船などを漁礁にしたりする目的で、危険なものを予め外し、適切な深度沈めたもの。ダイビングをするのにはもってこいのポイントになるし、危険もないので安全にレック・ダイビングを楽しめます。後者は、戦争時に被弾したり、難破したりしたもので、戦艦や貨物船などの重量級の船もたくさんあり、リクリエーションダイビングでは潜れない深度に沈んでいるものもあります。しかし、歴史やその状態などから当時を想像したりする楽しみもあるし、何と言っても神秘的です。

「wreck」には「朽ち果てる」というイメージがあると前にも書きましたが、青い世界で眠る沈船たちは決して暗いイメージばかりではなく、ポイントを絞った潜水計画の立て方次第で、色々な楽しみ方のできるダイビングなのです。
レック・ダイビングをする理由
好奇心と冒険心
レックにはミステリーがいっぱい。元々の原型を留めているモノもあれば、残骸になってもとの形が分らなくなってしまっているモノもあります。なぜ、沈んでしまったのか?どんな理由だったのか想像する好奇心と、潜っているときに新たな発見ができるかもしれない冒険心。そんなダイバーの好奇心と冒険心をくすぐるダイビングなのです。
歴史
レックは水中に眠っているだけの存在ではなく、人間の歴史を振り返るための生きた歴史の証人でもあります。ダイバーだけではなく、考古学者や歴史学者たちが歴史を知る手掛かりとしての調査で潜ることもあります。それだけ貴重な証拠を抱いたまま沈んでいるのです。
水中生物
船や飛行機、鉄骨などは海の中に沈むと人口漁礁になり、水中生物達にはとても魅力的で、快適な棲家となります。サンゴ類、魚類、エビカニ類などなど多くの水中生物達が共存し鮮やかな景観を楽しませてくます。レック・ダイビングは、絶好の自然観察場所なのです。
水中写真と水中ビデオ
水中にそびえる巨大な沈船とそこに棲む水中生物達。船内に残された歴史の数々は、そのまま水中写真&水中映像の被写体になります。壮大な水中世界を表現するのには絶好のポイントで、水中映像を楽しむ幅を広げることができます。
レック・ダイビング・ポイント  日本全国、世界中の沈船ダイビングポイントへ!  
 近場ポイント紹介
熱海 3隻の船が沈んでいる熱海は沈船ダイビングのポイントとしては伊豆を代表するポイントです。約20年前に沈んだ船は、魚&ソフトコーラルの絶好の棲みかになっていて、見事な景観です。
5000t、全長80m。国内最大級クラスの沈船 旭16号。船体の中央部で真っ二つに折れて沈んでおり、エリアは船首部と後部に別れます。船首の最大深度は30m超、後部は最大35m超となり、潜降開始から移動距離を考えると、ボトムタイムはとてもタイト。巨大な船体を充分に楽しむための、深度と時間を考慮したセーフティーな潜水計画、計画を実行するための浮力コントロール、後部までは確実なナビゲートスキルは必須です。他にも2つ沈船があり、レジャーの域を超えたテクニカルダイビングで、これらを全て回るダイビングが可能となります。
土肥 以前、実際に海上を運航していた漁船群が眠る土肥の海。その総数は10隻にもなり、最大水深30mを超えるものが1隻あり船首部で15mほどの大きさ。その他は平均水深22m前後。船体の大きさは、私達が通常ボートダイビングで使用する漁船ほどの大きさで、レック・ダイビングを楽しむには手頃な大きさとなっている。1ダイブで7隻のレック・ダイビングが楽しめるポイントは世界中でもここだけだろう。エンリッチドエアを使用したセーフティーな潜水計画がベストだろう。
菖蒲沢 真っ白な砂地、25m付近の水底に真っ直ぐ鎮座する沈船。使用していた漁船を、レック・ダイビングポイントとして海中へ沈めたもの。日も浅く船体はしっかりと原型を残したまま。その大きさは全長20mと全景も見やすく、非常に楽しみやすい沈船。少々深度があるが、エアでのダイビングのみとなるので、しっかりとした計画が必要。それを実行できれば、船体の大きさから考えるとサンケン・オブジェクト・トレーニングは実行しやすい沈船です。
 離島ポイント紹介
八丈島 八丈島のレックポイント。海に沈んでいるこの沈船は『鳳凰丸』といいます。スクリューもキレイに残っていて、1ダイブをじっくり潜るのにお勧めのポイントです。
与論島 沈船ポイント&人口漁礁の目的で沈めた船。透明度抜群な海で、船の全形を見る事ができる壮大なポイントです。
元海上保安庁巡視船であった“あまみ”。珊瑚礁の中に眠るその雄大なその船体は、全長55mとやや小振りなものの、状態は最高に良くとても美しい沈船。深度は35m程、最深部では50mを超える。潮がかかることが多々あり、その深度でのダイビングを含んむ、経験が必須。レジャーの域を超えた、テクニカルダイビングの経験を持ってすれば、その雄姿をじっくりと堪能できる。
沖縄
本島
本部半島古宇利島沖に沈む、日本で初めて発見されたアメリカ軍の戦艦。その巨体は全長90m、32mスタート、最大45mとなり、珊瑚礁の砂地の上に横倒しで鎮座しています。砲台含め、ほぼそのまま原型を残しているとても美しい沈船です。ダイビングスタートから終始ディープな深度なため、潜水時間がとてもタイト。スムーズな潜降、その深度へのダイビング経験を含む経験が必須。1ダイブでその全長を見ることは不可能であるため、船首と後部2度に分けてのダイビングとなるが、レジャーの域を超えたテクニカルダイビングでは、充分にエモンズを楽しむことが可能になります。
佐渡島 「不動丸」「ゆうなぎ」の2隻の船が並んで沈められている沈船ポイント。佐渡島唯一の沈船ポイントで、最大水深約26m。「不動丸」は約70tで全長は30mほどあります。
夏から秋に掛けて、佐渡島はベストシーズンとなり、魚影が濃く透明度も抜群です。、船の周りを多くの魚達が行き来し迫力満点です。透明度の良さと相まって素晴らしい景観です。
チューク 世界最大のレックポイント。環礁内には、約70以上の船や飛行機などのレックポイントが点在している。世界中のレックダイバーの憧れのエリアとなっています。
パラオ 以外や以外、実はパラオにも沈船ポイントはあります。
パラオのイメージとは、また違った面のレック・ダイビングは、レジャーダイバーが楽しめるポイントで約20ポイントくらいあります。
レック・ダイビングに必要な器材
水中
ライト
ライトは必携の道具です。暗い場所を照らしたり、細かなものを見たりします。また、その物の本当の色を確認することができ、レック・ダイビングを更に楽しくさせる欠かせない道具です。
ストロボ
ライト
視界の悪い所や暗い所を潜っているときなどに、バディやガイドに自分の居場所を知らせるための道具です。
ダイバー
ナイフ
沈船などには古いロープが残っていることもあります。それに引っ掛ってしまい水中拘束になった場合など、そこから脱出するためにダイバーナイフを使います。安全を守るために使う、便利で実用的な道具として携帯します。
リール ペネトレーションダイブをする場合や視界の悪いときなどに使う場合があります。スタート地点に戻るための重要な目印になり、安全にダイビングするためには欠かせない道具です。
水中
ノート
潜るポイントを予め記載したり、潜りながら目印を記入したりと、移動の際に必要な情報を記載していく場合などにとても便利な道具です。
レック・ダイビング開催は、ツアースケジュールをご確認ください → ツアースケジュール
レック・ダイビングの開催報告は、ツアー報告をご覧ください → ツアー報告!
レック・ダイビングに関連するスペシャルティコース
レック・ダイバー サンケン・オブジェクト
ディープ・ダイバー アドヴァンスド・エクイップメント
エンリッチド・エア・ダイバー オリエテーション・トゥ・ダブルス
水中ナビゲーター アドバンスド・ダブルス
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